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自己破産しても年金は差し押さえられない!受給に関する注意点

2021.12.28 更新

「自己破産しても年金はもらえるのかな」

年金には公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)と個人年金があります。公的年金は絶対に差し押さえられることはないので心配ありません。しかし、個人年金の場合は、民間の生命保険会社に任意で加入するものなので、破産後も所持することが認められる自由財産にはあたりません。そのため、個人年金は自己破産をすると差し押さえられてしまいます。

今回は、自己破産すると年金はどうなるか、その扱いについて解説していきます。

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自己破産しても公的年金は絶対に差し押さえられない

「公的年金」と「個人年金」

年金の種類別による自己破産の取り扱い

年金には、公的年金と個人年金の2種類があります。
そして、国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金は差し押さえの対象にならず将来も給付を受けられる一方、民間の保険会社等と契約した個人年金は差し押さえられてしまいます。

公的年金 国民年金、厚生年金、共済年金 絶対に差し押さえられない
個人年金 民間の生命保険会社などで加入している年金保険 一部差し押さえられる

公的年金が差し押さえられない理由

では、なぜ公的年金は自己破産しても給付され続けるのでしょうか?

一般に、自己破産して管財事件になると、自分の財産に対する管理処分権(財産を扱う権利)はなくなってしまいます。

自己破産で差し押さえられてしまう財産とは

しかし、自己破産後も所持することが認められる財産が3種類あります。
それが「自由財産」というもので、以下の3つです。

  1. 新得財産:破産手続き開始決定後に手に入れた財産。
  2. 99万円以下の現金
  3. 差押禁止財産:法律で差し押さえを禁止された財産。生活費や生活必需品もこれにあたる。

公的年金が差し押さえられないのは、破産手続き開始決定以降にもらえる分は「新得財産」にあたり、かつ「差押禁止財産」にあたるからです。
法律で決まっているために、絶対に受給資格がなくなることはありません。

同時廃止の場合はどの財産も差し押さえられない

まず、自己破産のうち「同時廃止」になると財産は差し押さえられません
そのため、年金も手元に残ることになります。

同時廃止になるのは、破産者が持つ資産が、破産手続きに必要な費用より少ないと判断された場合です。
資産が20万円より多いか少ないかがおよその目安になります。

年金が差し押さえられるかどうかが問題となるのは、「管財事件」となった場合です。

そして、年金の種類によって差し押さえの対象となるかは異なります
以下では年金の種類と、管財事件の際の扱いの違いについて解説します。

自己破産をしても年金の受給資格は残る

まだ年金を受給されてない方は、自己破産後、年金受給の対象となった際に、受給資格が残るのか気になりますよね。

自己破産をしても、公的年金に分類される年金の受給資格を失うことはありません
公的年金の受給権は、破産宣告時に財産の処分対象とはならないので、破産後も受給することが可能です。また、法律でも保護されています。

【すでに年金を受給している方】銀行口座の凍結に注意

注意が必要なのは、個人年金の保険料を受給している銀行口座です。
年金の受け取りと銀行からのお金の借り入れが同じ口座になっている場合、口座が凍結されて年金が受け取れなくなる可能性があるからです。

自己破産をするときは必ず、銀行からの借金と年金受け取りの口座は分けるようにしましょう。

自己破産しても年金保険料の支払いは免除されない

ここまでは、自己破産した場合の年金の受け取りについて説明しました。
では、破産者側からの年金保険料の支払いはどうなるのでしょうか?

結論としては、自己破産しても年金保険料の支払いは免除されません
年金保険料や税金は、「非免責債権」として免責許可(債務をゼロにできるという裁判所からの許可)が下りず、自己破産しても支払い義務は残るからです。

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2017.12.06 公開

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