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借金を滞納したら将来の年金まで差押えられるってホント?

2021.08.14 更新

老後の大きな支えとなる年金。

もし借金の返済が遅れたら、年金まで差押えられることはあるの?」と不安に思っている方もいるでしょう。

定年退職してからも働き続ける方は多いと思いますが、それでも年金という老後生活の拠り所を失うダメージは計り知れません。

本記事では、「借金を滞納すると年金を受給できなくなるのか」について解説します。実際に差押えられる財産や、そうした事態を回避する方法もご紹介しますので、あわせてご確認ください。

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「年金の差押え」は実際にあり得るの?

結論からいうと、借金を滞納しても年金を差押えられる可能性は高くありません

年金は法律で定められている「差押え禁止財産」に該当するからです。

ただし、すべての年金が無条件で差押え禁止になるわけではありません。公的年金以外の個人年金や、自分が保険会社で積み立てた年金は差押えられる可能性が十分あります。

公的年金

国内に住所を持つすべての人が加入を義務づけられている年金
・国民年金
・厚生年金
・共済年金
借金を滞納しても差押えられる可能性は低い

私的年金

公的年金以外のもので、公的年金に上乗せして給付を保障する年金
・確定給付企業年金
・企業型確定拠出年金
・個人年金保険
・国民年金基金 など
借金を滞納したら差押えられる

公的年金でも差押えられるケースも

公的年金が直接差押えられることはありませんが、「預金口座に振り込まれた後」は滞納分として差押えられることもあります。

つまり、公的年金でも差押えに合う可能性はあり、「借金を滞納しても公的年金はもらえるから絶対に大丈夫」というわけではないので注意しましょう。

さらに年金を担保に借金をしてしまった場合、滞納時には差押えられる可能性が高いです。

老後は30代・40代の頃のようにバリバリ働くことが難しいため、「差押えられたらその分、働けばいい」という解決策も取りづらいのが現実です。

特に年金に頼った生活をしている場合、年金を差押えられると生活すること自体が困難になります。

差押えについて裁判で争うことも可能だが…

公的年金自体は法律で差押えが禁止されているので、「預金口座に振り込まれてからも差押えられるのは問題がある」として争われた裁判も実際にあります。

中には「差押え禁止」が認められた判例もありましたが、一方で差押えを認めた判例もあったので、ケースバイケースといえるでしょう。いずれにしても裁判で争うことにはリスクがあります。

また、裁判となると弁護士に依頼する必要があり、年金を差押えられている状態で弁護士費用などを捻出することは簡単ではないでしょう。

つまり、年金の差押えを解決するためには、根本にある借金問題を解決することが大切といえます。

年金以外は?差押えリスクがある財産とない財産

いくら裁判所の許可が下りたからといって、債権者は「財産ならなんでも差押えられる」というわけではありません。ここでは、差押えリスクごとに財産を分類してみました。

差押えリスクのある財産

一般的に差押えリスクがあるとされる財産は下記の通りです。

  • 給料
  • 銀行預金
  • 家や建物などの不動産
  • 自動車
  • 自宅にある動産
  • 生命保険の返戻金 など

給料の場合は全額が徴収の対象ではなく、社会保険料などの法廷控除額を引いた金額の4分の1まで差押えられるリスクがあります。

ただし法廷控除額を引いても給料が33万円を超えるなら、33万円を差し引いた全額が徴収の対象になるので注意しましょう。

給料や銀行預金などは差押えのイメージがありますが、実は自動車や有価証券といった動産も差押えのリスクがあるので要注意です。

差押えリスクのない財産

差押えのリスクがない財産は、「徴収してしまうと生活に大きなダメージを与えてしまうもの」になります。

差押えが禁止されている財産

  • 66万円以下の現金
  • 生活に欠くことができないもの(衣服、寝具、家具、台所用具、DVDなどのソフト、漫画、ゲーム)
  • 生活に必要な食料及び燃料
  • 業務に欠かせない器具
  • 仏像、位牌など祭礼に関するもの

基本的には家電や家具、また生活保護や年金の請求権などが該当し、同じ動産でも仏壇や位牌などは差押えのリスクがありません。

また業務に欠かせない器具も差押え対象にはなりません。

例えば自動車がどうしても業務に必要な方であれば、徴収することで債務者(お金を借りている側)が生活に支障をきたす可能性があります。そのため差押えられる可能性が低くなります。

預金の差押えは回避できるのか?

「預金を差押えられる=全額徴収されてしまう」というイメージがありますが、実はそうではありません。いくら貸金業者や行政でも、債務者がどの銀行にどれだけ預金しているかわからないからです。

年金の払い忘れや意図的な滞納にも差押えのリスクが

借金を期日通りに返済していたり、そもそもお金を借りていたりしなくても、差押えのリスクはあります。それが、年金の払い忘れや意図的な滞納です。

年金を払える経済力があるのに払っていない場合は、財産を差押えられるリスクがあります。

差押えまでの流れ

  1. 年金を滞納する
  2. 督促状が送付される
  3. 差押え

上記のように、年金を滞納したからといってすぐに差押えが始まるわけではありません。いったん「最終催告状」という書類が年金未納者に送付され、その催告状に記載された納付期限を過ぎても支払われない場合、最終手段として差押えが執行されるのです。

また差押えまで発展しなくても、年金を滞納すると延滞金が科せられる可能性もあります。通常収める年金以上の金額を請求されてしまうので、年金の払い忘れや意図的な滞納は避けたほうが賢明です。

年金を受給していても、借金問題を債務整理によって解決することは可能

借金を滞納しても、原則として年金が差押えられることはありません。

とはいえ、「年金だけの収入で借金問題を解決するのが難しい」という方もおられるでしょう。

借金を問題解決の方法の一つとして「債務整理」がありますが、年金受給者でも利用できる可能性があります。

そもそも債務整理には大きく分けて下記の3つの種類があります。

このうち最も費用と期間がかからないのが任意整理で、貸金業者との話し合いがうまくまとまれば無理のない範囲での借金返済が可能になります。

自己破産の場合は借金をゼロにすることもあり得る反面、基本的に家や車なども処分して債権者への返済に充てられます。

いずれにせよ、債務整理を行う場合は弁護士や司法書士といった専門家に依頼すると良いです。

まとめ

今回は、借金の滞納で年金が差押えられる可能性について解説しました。

基本的に公的年金が直接差押えられる心配はありませんが、個人年金や保険会社などで積み立てた分は徴収されるリスクがあるので注意しましょう。

繰り返しになりますが、最も重要なのは根本にある借金問題を解決することです。借金問題に詳しい弁護士や司法書士への相談や債務整理なども前向きに検討してみるのも一つの方法です

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